まぼろしの糸


この歌に歌われてる内容は実話に基づいて作られた物語です。

 

栄夏代さんの詩集『ありがとうの花束を』を元に

作詞家の平達也先生が、余命宣告を受けたご主人と奥様の間の強い絆と、切なく悲しくいとおしいまでの夫婦愛を歌い上げております。

 

詞の後に詳しい解説を載せております。

(左の写真は森直弘さんの作品です)

まぼろしの糸  作詞:平達也

        作曲:久永美智子

        編曲:中島昭二

 

あなた二人で歩いてきたのに 私を置き去り遠い国

お別れですか突然に かたく結んだ絆(きずな)の糸は 

ちぎれて空に淋しく解けて 青い月夜の十三夜(じゅうさんや)

 

朝な夕なに明日(あした)を語って 過ごした月日は帰らない

あなたが夕べ枕元 忘れられない潤んだ瞳

珊瑚の浜に優しい声が 青い月夜の十三夜(じゅうさんや)

 

夢で逢いたい南の夜空に よりそい並んだ夫婦星

涙でくもる面影は 一人歩けばアダンの浜に

切なく響く優しい唄が 青い月夜の十三夜(じゅうさんや)

 


作者の想い

 まぼろしの糸~

 

南海の大海原、ご夫婦で白砂浜で寝そべって天を仰ぐと、降ってくるような流れ星。

晴れた日の夜、自宅の庭先に出ると、いつものように見慣れた満天の星座が広がる。

それは日常の自然の出来事、砂浜にござを敷いていつまでも星を眺めておることもあった。

8月、9月、月が一番明るく光りを浜辺を照らす頃が好きだった。

 

いつも幸せな時間を過ごしてきた二人。

自宅からは180度のパノラマの海岸線。

毎日がサンゴ礁にはじける白波の音を聞きながら夕暮れを迎える。

 

ご主人は大島紬一筋に43年間働きずくめの誠実な人でした。

そんな幸せをかみしめていたある日、突然ご主人に余命宣告を受ける病魔が襲いかかる。

 

信じられない出来事に、二人はなすすべも無くその日その日を過ごすしかなった。

連れ添うご主人の病魔との闘いの中で、これまで以上にもっと思い出を作りたい。

柑橘農園でのたんかん作りや、磯へ出ての潮干狩り、島めぐりのドライブ等が大好きだった二人、かけがえのない思い出となっていった。

 

ご主人をしのぶよすがとなればとの思いで作られた、栄夏代さんの詩集『ありがとうの花束を』、この詩集を頂いたことから、実話に基づいて『まぼろしの糸』を作詞しました。

 /作詞者:平達也